※画面を横にするとパソコン版のレイアウトでご覧いただけます。
 正しく表示されていない場合は横向きでご覧ください。

シートヒーターテストプロセスの最適化:
手作業から自動システムへ

赤外線サーモグラフィーカメラによるカーシートヒーターのケーブル接続不良の検出と予防

シートヒーターの発熱体の不具合を引き起こすケーブル接続不良の特定

シートヒーターは、寒冷で厳しい冬を過ごす地域において、運転に快適性をもたらす最適な機能です。この機能を信頼性高く長期間使用するには、電子部品や制御機構を正確に組み立てることが不可欠です。

シートヒーターは、ヒーターエレメントと呼ばれる電気エネルギーを熱に変換する抵抗器として機能する長い帯状の素材を介して動作します。この抵抗器は電気の流れに抵抗し、電気エネルギーを熱に変換してシートを温めます。ヒーターエレメントは一般的に小型で壊れやすいため、断線などがヒーターの主な故障原因となります。また、取り付け時にケーブル接続の不良が発生すると、最悪の場合火災につながる可能性があるため、取付け前のテストが極めて重要です。メーカーは、これらの部品が適切に取り付けられ、機能することを保証しなければいけません。

ある自動車メーカーは、シートヒーターの試験手順の最適化を目指しています。このメーカーは、ヒーターシステムの機能性を保証し、テストプロセスを迅速かつ簡単に実施できる温度測定システムを探しています。以前は、技術者が10 ~ 15分の加熱後、手作業でシートの温度を確認しており、メーカーはより迅速かつ信頼性の高いテスト手法を見つけることを優先しています。

自動車製造における過熱保護機能とシートヒーター性能の検証

この課題に対する自動車メーカーの解決策は、Optris PI640i 赤外線サーマルイメージングカメラをシステムに統合することです。このカメラは、VGA解像度(640×480)と40mKの高い熱感度を備え、微細な温度差を正確に検出できます。さらに、画像処理ソフトウェアとのシームレスな連携が可能です。

PI640iを使った温度制御には、シートに取り付けられたヒーティングマットの目視検査と機能試験の2つのステップがあります。これらのマットは、通常銅で作られた特殊なヒーター用ワイヤーで構成されています。目視検査では、ワイヤーが適切に取り付けられているか、目に見える損傷や欠陥がないかを確認します。その際、銅ケーブル、接続ソケット、プラグの接続に特に注意を払います。

目視検査の後、機能試験が行われます。シートを電源に接続し、ヒーターを作動させます。この際、赤外線サーモグラフィーカメラでシート表面と背もたれの温度分布を一定時間継続的に測定します。このテストの目的は、指定された時間内にシート温度が上昇することを確認することです。温度が所定の範囲に達していることを確認することです。

また、テスト工程で欠かせないのが、安全システムの確認です。最新のシートヒーターには過熱保護機能やサーモスタットが搭載されており、火災の危険を防ぐために一定の温度を超えると自動的にヒーターのスイッチが切れるようになっています。試験中にこれらの保護システムを作動させ、その有効性も確認します。

PI640iは任意の距離に設置でき、様々な周辺機器に必要な信号を送ることができます。例えば、シート表面の温度が閾値(例:35℃)を超えた場合に、カメラからアナログ信号をアラームLEDに送り、警告ランプを点灯させることができます。これにより製造施設の検査ステーションにいる担当者に即座に通知されます。全ての測定値が基準範囲内であれば、次の工程に進める準備が整ったことを知らせる信号が送信されます。この自動化により、生産ラインのテスト時間が30秒に短縮され、メーカーの生産効率が大幅に向上しました。

高フレームレートの放射イメージングによる動的熱プロセスの捕捉

PI640iは、熱に関連する生産プロセスにおいて多くの優位性があります。特に熱感度が高い点は、シートの温度変化を短時間で検出するために役立ちます。生産ラインの時間短縮にもつながる大きなメリットとなります。

PI640iのもう一つの利点は、放射温度測定を32Hz、サブフレームモードで125Hzという高フレームレートで動画記録できる点です。これにより、急激な温度変化や動的プロセスを正確に監視・解析することが可能です。

さらに、このサーモグラフィーカメラは異なる視野角(15°、33°、60°、90°)に対応したレンズが選択でき、追加レンズで付け替えることもできます。これにより視野と分解能が選択でき、用途や設置環境に応じて柔軟に対応することができます。

また、PI640iは堅牢で、産業用途での使用を想定して設計されています。IP67等級の防水・防塵性能を持つだけでなく、動作温度範囲は0 ~ 50℃(オプションのアクセサリで更に拡張可能)に対応しており、幅広い環境で利用可能です。過酷な条件下でも信頼性と耐久性があります。

様々なインターフェースと包括的なソフトウェアパッケージにより、既存システムへの統合も容易です。USB2.0やGigabit Ethernet(PoE)インターフェースでPCに接続でき、付属のOptris PIX-Connectソフトウェアで簡単にセットアップや遠隔監視が行えます。また、アナログ・デジタル入出力やリレー機能も備えており、アラームやフェイルセーフ機能を含む産業プロセスへの統合が行えます。

PI640iの導入により、テスト工程の短縮による生産効率の向上、高精度の温度解析による検知能力の工場、自動化によるコスト削減などのメリットが得られます。産業用途に幅広く導入されているOptrisの赤外線サーモグラフィーカメラは、信頼性が高く導入しやすい赤外線計測ソリューションとして世界中のユーザーに認められています。

推奨製品

サーモグラフィUSB2.0カメラ PI/Xiシリーズ Optris パイロメーター Optris
ページ上部へ戻る