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【入門編】Visual Studio CodeでOpenCVの環境構築

目的、概要

VisualStudioの環境にてPythonとOpenCVでTISカメラを動作させる方法について説明します。

動作環境 Windows 10
開発環境 Visual Studio Code
開発言語 Python3.8.10以上

Visual Studio Codeとは

Visual Studio CodeはPythonなどのプログラミング言語の編集を効率的に行えるようにしたプログラム用の編集ソフトウェアです。似たようなソフトウェアでVisual Studioがありますが、Visual StudioはGUIのテンプレートが用意されてたり、コンパイラのバージョン管理したり、プログラムの開発を目的としたものでした。一方で、Visual Studio Codeはプログラムの編集機能だけに特化したソフトウェアで簡単な動作を確認することができます。また、Visual Studio Codeはオープンソースで拡張性があり、日本語にも対応していることからプログラムの開発~実行に至るまでPythonなどの開発でよく使われています。

Visual Studio Codeをインストール

Microsoftの公式のページよりダウンロードを行ってください。
https://azure.microsoft.com/ja-jp/products/visual-studio-code/

サンプルプログラムを開く

下記のページから任意のサンプルプログラムをダウンロードして、zipファイルを解凍しVisual Studio CodeでPythonスクリプト(拡張子が.pyのもの)を開いてください。
https://www.argocorp.com/software/sdk/ICImagingControl/Sample_program/Python_35/index.html

Visual Studio Codeで開くと下記のように上記に制限モードが表示されます。
この状態ではPythonのサンプルプログラムを動作させることはできませんので、デバッグを実行する場合には「管理」のリンクをクリックし、信頼済ウィンドウ内にある「信頼する」をクリックしてください。

サンプルプログラムを開きPython導入

次にマーケットプレイスにて【Python】【Python for VSCode】をインストールしてください。

「実行」→「デバッグの開始」をクリックし【Python File】をクリックしてください。

必要なパッケージのインストール

Pythonだけインストールした状態では、OpenCVやNumpyといった外部ライブラリがインストールされていません。外部ライブラリを使用する場合には"pip"と呼ばれるPythonのライブラリ管理ツールを使用するのが一般的です。
使い方としては、Visual Studio Codeのメニューにある【表示】→【ターミナル】を選択することで右下にターミナル画面が表示されます。pip、OpenCV、Numpy、Qt5、pythonnetのインストール方法はターミナル画面にて下記のコマンドを入力すれば必要なライブラリがインストールされます。

python.exe -m pip install --upgrade pip  
pip install opencv-python
pip install numpy
pip install pyqt5
pip install pythonnet

サンプルプログラムを実行

ファイルを実行すると、下記のようにプログラムが実行されます。

エラーが出る場合、右下にあるバージョンが既定のバージョン以上であることを確認してください。バージョンが既定のバージョンと異なる場合にはエラーとなることがあります。

もし、上図の既定のバージョン以上でない場合には、上図のバージョン部分(下図では3.8.10 64bit(windows store))をクリックすると、「インタープリターを選択する」欄からPythonのバージョンを選ぶことでバージョンを変更することができます。

exe化(Pyinstaller)に関して

Pythonで作成したプログラムを他の端末で動作させたいときに実行ファイル(exeファイル)にした方が便利な場合があります。
【Pyinstaller】と呼ばれるライブラリを使って簡単にPythonで作成したプログラムをWindowsで実行ファイルに変換することができます。まず、ターミナル画面にてpipを使って下記の通り、pyinstallerをインストールします。

pip install pyinstaller

実行ファイル(.exe)化は、対象のフォルダに「cd」コマンドを使って移動し、下記の通りpyinstallerコマンドの引数に「【サンプルファイル名】.py」と「--onefile」を指定し実行するだけです。

pyinstaller 【サンプルファイル名】.py --onefile

対象のPythonスクリプトと"–onefile"のオプションを指定することで必要なライブラリ(.dll)も含めて1つのexeファイルにまとめることができます。
配布する時は、でき上がった実行ファイル(.exe)とIC Imaging Control3.5(IC Imaging Control3.5を使用する場合のみ)を、使用する端末にばらまくだけで特にPythonや環境をインストールしていなくても使用できます。

しばらくすると、distフォルダに、下記のように実行ファイル(.exe)が作成されます。

なお、pyinstallerのコマンドが見つからない場合には【pip install pyinstaller】でインストールされているパスを確認してください。pyinstallerがインストールされいる場所に、pyinstaller.exeがあるかどうか確認をし、システム環境変数のPathに下記のパスを追加してください。

例:

C:\Users\ユーザ名\AppData\Local\Programs\Python\Python38\Scripts