産業用UVCカメラのすすめ 産業用UVCカメラのすすめ

高解像度カメラを選ぶ時の注意点

撮影したカメラの画像がつぶれていて文字が読めない、画像処理におけるオブジェクトの認識率をもう少しあげたい、といった場合は高解像度カメラを検討する必要があります。産業用UVCカメラでは、様々なセンサラインナップがあります。ここでは、高解像度カメラを選択する時の注意点などを紹介していきます。

高解像度カメラを選ぶ時の注意点1(通信帯域とPCのメモリ容量は十分か?)

高解像度カメラはカメラから高解像度データが出力されます。その時、用いるカメラインターフェイスの通信帯域と、PCのメモリやストレージの容量に余裕がなければなりません。例えば、1,000万画素(3856 x 2764)の非圧縮カラー画像1枚は、約32MBです。リアルタイム画像処理はメモリ内で行われますから、画像処理や保存にどれくらいのメモリ容量が必要かは事前に検討が必要です。また3856x2764の解像度で、30fpsでカメラを動作させると約2.6Gbpsの通信データ帯域を消費します。このようにデータ帯域に伴うケーブルの接続構成や、PCのメモリ容量を考慮する必要があります。

高解像度カメラを選ぶ時の注意点2(センササイズが大きすぎないか?)

高解像度カメラは、高解像度ゆえにイメージセンサが大きくなりがちです。イメージセンサが大きいとそれに対応するレンズも大きくなり、レンズの価格も高くなってしまいます。高解像度でかつイメージセンサが小さい高解像度カメラもありますが、その場合はセンサの1ピクセルが非常に小さくなるので、それはそれでレンズの性能が求められてきます。高解像度カメラは、「センササイズが大きすぎるとレンズのコストが上がる」「センササイズが小さいとレンズの性能が求められる」というトレードオフの2つの側面があります。レンズを含めてトータルで検討する必要があります。

実際の高解像度カメラとは?

UVCカメラでは「ドライバソフトウェアがOS上に用意されている」というメリットがありますが、産業用カメラの場合、基本的にカメラメーカが用意した専用のドライバソフトウェアを使用します。OSに対する最適化やバグフィックスなど、随時ドライバをUpdateしています。以下は汎用的な安いUVCカメラ(WEBカメラ)と産業用カメラの比較です。★の数が多いほど性能がよいあるいはローコスト、★の数が少ない程性能はいまいちあるいは高価格という意味です。


DFK27UP006
DMK27UP031
DFK33UX178
DMK33UX178
DFK27BUJ003
DMK27BUJ003
DFK33UX226
DMK33UX226
DFK33UX183
DMK33UX183
DFKAFU420-CCS
画素数 500万画素 630万画素 1000万画素 1200万画素 2000万画素 4200万画素
解像度 2592 x 1944 3072 x 2048 3856 x 2764 4000 x 3000 5472 x 3648 7716 x 5360
シャッター ローリング ローリング ローリング ローリング ローリング ローリング
センサ MT9P006(カラー)
MT9P031(モノクロ)
IMX178 MT9J003 IMX226 IMX183
センサ
サイズ
1/2.5" 1/1.8" 1/2.3" 1/1.7" 1" 2/3"
ノイズ性能 ★★ ★★★★★ ★★ ★★★★★ ★★★★★ ★★
画質 ★★ ★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★★★
カメラコスト ★★★★★ ★★★ ★★★★ ★★★ ★★ ★★★★★
レンズコスト ★★★★★ ★★★★★ ★★★★ ★★★★★ ★★
UVC ×
USB3Vision ×
フォーカス
制御モデル
× ×
特徴 費用対効果が非常に高い。カメラとレンズ合わせてほぼ10万円以下に収まる。装置組込などにおすすめ。 500万画素のセンサカメラより、色の再現性や感度も重要、でもローコストに行いたい場合に。 500万画素と同じく費用対効果が高い。ピクセルサイズが小さいので少しだけレンズを選ぶ必要がある。広いエリアをワンショットで撮影するような装置組込に。 630万画素のセンサカメラと同じように感度や低ノイズ性、色の再現性などが重要だが、より高解像度が必要な場合に。 センササイズが1インチなので、急にレンズコストが跳ね上がる(約5~10万円)。その代わり、それに伴い画質も良くなる。一つ上のアプリケーションに。 解像度対コストが最も優れたカメラ。ただ、センサにやや癖がある。ノイズが多い、画質調整が必要etc。センササイズが1.12umなので選定するレンズは実分解能を重視する必要があり用途に応じて選定し検証が必要。

レンズコストはイメージセンサが1インチより大きいか小さいかでかなり変化します。
レンズメーカは複数社にまたがりますが、産業用UVCカメラを取り扱うアルゴでは、用途に応じた最適なインターフェイス、カメラ、レンズをマンツーマンで選定し、カメラ+レンズ+ケーブル+ソフトウェア 一式をお客様にお貸出しして、実物による動作検証や接続動作確認を行っていただいております。

産業用カメラでUVCカメラとして動作するもの

DFKシリーズ
UVCデバイスとして認識。C/CSマウントUSB2.0カメラ。小型で低価格。カメラ三脚標準付属。
DFKシリーズ
UVCデバイスとして認識。USB3.0Vision準拠。フレームバッファ搭載。
最新のPYTHON、Starvis、Pregiusセンサー搭載カメラ。
DFK-Fシリーズ
UVCデバイスとして認識。レンズ交換可能なオートフォーカスカメラ。
フォーカス位置をSDKからコントロール可能。USB2.0とUSB3.0のモデル有。