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紫外線分光放射照度計測・分光測色システム
シリーズ名
SR900
シリーズ名
SR900
深紫外から広いスペクトル測定に対応した高機能でコンパクトな計測器
- コンパクト分光放射計・測色計
- 測定波長 200-1100nmの幅広い波長域に対応
- 波長分解能 0.4nm、バンド幅(FWHM)2.3nm
- 高精度ホログラフィックグレーティングを採用
- PCから専用ソフトウェア経由で操作
- PTBトレーサビリティ、校正証明書付き
- ISO 17025 DAkkS校正オプション
- 透過計測用オプション
ドイツ・Opsytec社のSR900シリーズは、幅広い波長のスペクトルを高精度に取得できるコンパクトな紫外線分光放射照度計です。放射照度や照度、カラー測定などでの正確な分光放射測定が可能です。波長は200-1100nmに対応しており、深紫外(DUV/Deep-UV)からUVC、UVB、UVA、可視域(VIS)、近赤外(NIR)をカバーしています。光源(ランプ、LED)管理、導光体などの光学材料や光学部品の検査、化学、薬学や生物学における定性・定量分析などのアプリケーションがございます。
センサーヘッドで受光した光は、SMA905クォーツファイバーライトガイドを通り、散乱がなく低迷光のアレイ分光器で分光された後、2048ピクセルのシリコン検出器で検出されます。スペクトル分解能は0.44nm、半値幅は2.3nmの高分解能で測定が可能です。
SRproソフトウェアを使用して、データ取得制御とデータの評価を行います。トリガー入出力に対応しており、インラインでの自動測定も可能です。
製品はPTB(ドイツ国立計量研究所)トレーサブルな機器で工場出荷時に校正されており、校正証明書が付属します。オプションで、弊社認定試験所でのISO 17025 DAkkS試験も対応可能です。
オプションのキセノンフラッシュランプとサンプルホルダーまたはキュベットホルダーを使用することで、透過測定にも対応できます。キセノンフラッシュランプはウォームアップが不要で、SR900で直接操作できます。発光回数は10の9乗フラッシュと長寿命で耐久性に優れています。サンプルの透過率測定用光度計アドオンTR-ZPM-SMAもキセノンフラッシュランプを使用しています。
タイプ | 標準 | 高出力オプション | 高感度オプション |
---|---|---|---|
商品コード(型番) | SR900 | SR900-HP | SR900-HS |
測定波長域 | 200-1100nm | ||
放射照度レンジ | 1 - 200mW/cm² | 0.01 - 10W/cm² | 0.01 - 10mW/m² |
波長バンド幅(FWHM) | 2.3nm | ||
波長分解能(pixel pitch) | 0.44nm | ||
グレーティング | 300 l/mm、ホログラフィック | ||
焦点距離 | 75mm | ||
ブレーズ波長 | 250nm | ||
検出器 | SI | ||
ピクセルサイズ | 14 × 200µm | ||
ピクセル数 | 2048 | ||
階調 | 16bit | ||
積分時間 | 0.1ms ~ 60s | ||
最大ダイナミックレンジ | 104:1 with 3 measurements | ||
インターフェイス | USB | ||
トリガー | 背面に接続 | ||
寸法 | 177 × 125 × 45mm | ||
重量 | 1.2kg | ||
電源 | 5V , 500mA | ||
消費電力 | <3W | ||
使用環境温度 | 5 ~ 40℃ | ||
保管環境温度 | -10 ~ 60℃ | ||
湿度 | <80%、結露しないこと | ||
システム要件 | Windows 10/11、RAM 1GB以上、HDD空き容量50MB |
■ データ取得
積分時間(integration time、ms):パソコンの処理速度にもよりますが30msから設定が可能で、最大値は30000msから60000msの間となります。スペクトル表示が50~100%の間になるように調整します。
自動積分時間:スペクトルの最大値が80~90%となるように自動的に積分時間を調整します。
ダーク測定:ダークの取得ON/OFFを選択できます。ONにすると測定条件と同じ積分時間でダークが取得され、測定値から差し引かれます。すべての検出器は温度依存の暗電流などによるノイズを持っており、本機能で補正されます。
連続測定:パソコンの処理が許す最速での連続測定、または、測定間隔を設定して連続測定を行います。
透過率・反射率測定:透過率測定では、ソースとなる基準光源のスペクトルとサンプルのスペクトルを取得します。反射率測定の場合は、基準光源の取得時に標準反射板を使用します。
ダイナミック測定:通常、5倍、25倍の3つの積分時間で測定を実施し、ダイナミックレンジを改善したデータを生成します。
平均化:平均処理によってSN比を改善することができます。平均化を行うデータの数は、 1から65000の間で選択できます。現実的には10から100の間で設定します。
■ スペクトルダイアグラム表示
Ⅹ軸は波長(nm)、Y軸は放射照度を表しています。拡大表示や複数データの表示にも対応しています。
■ 計算・データ操作
基本的な計算によるスペクトルの操作が可能です。
■ カラー測定
ut、vt、β、CIE 1931、CIE 1960、CIE 1976など選択した色度図に対する座標値が表示されます。2°視野と10°視野の選択やCIE 1931、CIE 1960、 CIE1976の色空間における位置の表示が可能です。
■ エクスポート
ExcelまたはCSVでの出力に対応しています。
■ 分光放射照度計の仕組み
分光放射照度計(スペクトロラジオメータ)は、対応した波長範囲の紫外線の強度をスペクトル分解能で測定する紫外線測定器です。放射照度計とは異なり、個々の波長または非常に狭い波長域の強度を連続的に測定することができます。分光放射照度計は、紫外光をスペクトル成分に分割する分光器を使用しています。分光器には、通常回折格子(グレーティング)やプリズムが用いられます。検出器としては、CMOSやCCD、光電子増倍管が使用されます。分光器によって選択された波長は検出器で記録され、電気信号に変換されます。
■ 分光放射照度計の測定値
スペクトル分布
分光放射照度計は、異なるアプリケーションに対応する様々な種類の測定値を提供します。代表的な測定値は以下の通りです。
放射照度(Irradiance):
放射照度は紫外線放射の強度を表します。これは、ワット毎平方メートル(W/m²)、ミリワット毎平方センチメートル(mW/cm²)、マイクロワット毎平方センチメートル(μW/cm²)などの単位で測定されます。単位面積あたりの紫外線の強さを示します。面積の単位は簡単に換算でき、例えば、10mW/cm²は100W/m²(=100,000mW/m²)に相当します。
積算光量(dose):
積算光量は、放射照度と照射時間の積で、1平方メートルあたりのジュール(J/m²)で示されます。これは、UV照射の累積効果が影響するUV硬化やUV殺菌などの用途で特に重要となります。
スペクトル分布:
紫外線のスペクトル分布が測定できるのは分光放射照度計のみです。例えば、UVランプやUV-LEDが温度や経年変化によって変化する場合のスペクトル放射の測定があります。分光放射照度計は、異なるランプや LEDを比較測定する場合にもご利用いただけます。
■ ISO17025認定の校正試験所
Opsytec Dr. Gröbel社は、ISO/IEC 17025:2018に準拠して認定されています。この認定はドイツのDAkkSによって与えられています。DAkkSは国際的な認定機関であるEA、IAF、ILACのメンバーであり、弊社の認定は国際的に認められています。
当社のキャリブレーションラボラトリ(K-20284-01-00)では、放射照度計とUVセンサーを低い不確かさで校正することができます。この校正サービスは、当社独自の測定機器だけでなく外部の機器に対しても提供しています。
また、分光放射計(分光計、モノクロメーター、ダブルモノクロメーター、アレイ分光計)やランプ/ランプシステムの校正試験も行っています。 IEC 62471-6:2022に準拠した、ランプ、LED、およびそれらを使用するシステムの光生物学的安全性の試験と分類も行っています。テストラボラトリー(PL-20284-01-00)も2017年よりDAkkSの認定も受けています。
■ アプリケーション例
工業分野や科学分野などの幅広い分野において紫外線ランプ、UV-LEDの測定で活用されています。
- UV接着、粘着材、光学レンズ、ラミネート
- 半導体製造工程におけるフォトレジスト
- UVインクの硬化、電子部品の印字硬化
- 歯科材料、3D光造形
- 液晶フィルムディスプレイ基板の仮止め
- 表面コーティング
(木材、金属、プラスチックなど)
など
- 紫外線殺菌装置(薬剤、食品など)
- UV水殺菌装置
- 消毒プロセスのモニタリング
- 医療機器の滅菌
など
- 自動車の外装、内装、機能部品関連
- 電子部品(プリント基板、コンデンサなど)
- 筐体関連(携帯、デジカメ、冷蔵庫)
- 液晶パネル(ガラス、カラーフィルター)
- 半導体(ウエハー、リードフレーム)
- 光学製品(ガラスレンズ、樹脂レンズなど)
- 木工(塩ビシート)
- キーボード、ICカード、タッチパネル
など
- 紫外線療法における正確な投与
- 紫外線暴露モニタリング
- ソラリウムにおける積算光量モニタリング
- 作業現場での紫外線安全管理
など
- 新規材料の開発
- 紫外線照明を利用した研究
- 光化学反応の研究
- 紫外線の環境への影響に関する研究
など
- UV照明、UV-LEDなどの光源の測定
- UV照射装置
- 材料の製造過程
- 非破壊検査(NDT)
- 紫外線劣化試験での積算光量測定
- HEV(高エネルギー可視光線)やHUVAの測定
- 環境モニタリング
- マルチチャネル測定
- データロギング
など
■ 紫外線測定器を利用するにあたって
紫外線測定器を最大限に活用するために、以下の点にご留意ください。
・測定器を使用環境に設置する際、放射照度は距離に依存するため、測定器を目的の場所に正確に配置する必要があります。例えば、UV接着の場合は接着を実施する場所、作業場の測定の場合は顔の位置で測定を行います。
・校正は、正しい校正用光源を使用して実施します。校正用光源のスペクトルが測定対象のUV照射器のスペクトルと完全に一致しない場合に、スペクトルの不一致が発生し、測定に大きな影響を与えます。Opsytec Dr. Gröbel社では、幅広い種類の校正用光源を所有しており、用途に応じた校正プロセスを取ることでこのようなミスマッチを最小限に抑えます。
・長く利用するために、測定器が汚れないように保護をお願いします。測定器が汚れている場合は、イソプロピルアルコール(IPA、イソプロパノール)と糸くずの出ないリントフリー布で丁寧に清掃します。
・定期的な校正を実施します。正確なデータ測定と汚染や経年劣化を防ぐために、測定器の定期的な校正を行います。
商品コード(型番) | 内容 | 価格 | |
---|---|---|---|
SR900本体 | SR900 | SR900・紫外線分光放射計 200-1100nm | お問い合わせ |
SR900-HP | SR900・紫外線分光放射計 200-1100nm・高出力オプション | お問い合わせ | |
SR900-HS | SR900・紫外線分光放射計 200-1100nm・高感度オプション | お問い合わせ | |
センサーヘッド | SR900-sensor-set1 | SR900用センサーset1、H35mm | お問い合わせ |
SR900-sensor-set2 | SR900用センサーset2、H25mm | お問い合わせ | |
SR900-sensor-set3 | SR900用センサーset3、フラット、H10mm | お問い合わせ | |
ソフトウェア | SR900-software | SRproソフトウェア | お問い合わせ |
校正 | SR900-calibration | SR900校正、校正証明書 | お問い合わせ |
オプション | ISO17025 DAkkS certificate | ISO17025 DAkkS校正、校正証明書 | お問い合わせ |
Calibration lamp | キャリブレーションランプ、1000W | お問い合わせ | |
Xenon flashlamp | キセノンフラッシュランプ | お問い合わせ | |
TR-ZPM-SMA-905 | 透過測定用光度計アドオン | お問い合わせ |
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